Berlin

*旅の話や写真はエキサイトブログにアップしていきます。

十数年ぶり、二度目のヨーロッパへ2週間の旅をしてきました。

ずっとアジアばかり旅してきたので、
久しぶりのヨーロッパは見るもの聞くことすべてが新鮮。

12時間のフライトやかなり費用がかかること、
最近多発しているテロのことなどヨーロッパを敬遠していたのですが、
行ってみるとなぜもっと早く来なかったのかと思うほど。

もちろんお金のことを言えば、2週間でみるみるうちになくなりますが、
そこはもうがんばって働くだけのこと。

がんばって貯めたお金がすばらしい経験につながって、
暮らし方や考え方に影響を与えてくれるのを思うと、
お金よりも人生で大事なことを得ることができたような気がします。

今回のメインはベルリン。

旦那さんの作るレコードに関わる作業を行うスタジオがベルリンにあり、
作業をオンラインでお願いすることもできるのですが
せっかくならば現地でその作業を見よう!といったのが始まりでした。

ベルリン、ロンドン、リスボンと3つの都市を旅しましたが
なぜか帰国してからもずっと思い出すのがベルリン。

どの都市よりも地味で暗く寒く(特にこの季節は)派手さもない街なのに、
なぜか心に強く残る場所。

ヴィム・ベンダースの「ベルリン天使の詩」そのままの、
固いDDR建築(旧東ドイツの建築様式)と白黒の世界。

特に到着したのが夜8時、雨が降っていて息も白く、
タクシーで宿に向かう途中に天使の像が見えたせいか
よりいっそう映画の世界のようだった。

世界一と呼ばれるクラブ、Berghain。

ベルリンは東西統一からまだ27年。

ほんの27年前までには壁で隔てられていたなんて考えられないくらい
システムや人が成熟しているのはなぜだろう。

もちろん私が滞在したのはたったの8日、
住んでみないとわからない問題点もたくさんあるのだろうけれど。

それでも普通のことが普通としてある、
東京では成り立たないことが成り立っている、
そのことにとにかく驚いた。

そうそう、人間ってそうであるべきだよな、
当たり前なのに日本では当たり前ではなくなっている多くのこと。

駅には改札がなく、係員や駅員はほぼいない。

切符売り場はあって刻印する場所もあるのだけれど
キセル仕放題といえばし放題。

(ただ乗客に紛れた係員による抜き打ち検査があって
切符のないものはかなりの罰金を取られるらしい)

エレベーターやエスカレーターは備え付けられていない駅がほとんど。

週末や夜にメトロの駅に行くと
持参のスピーカーで爆音で音楽を流していたり
ストリートミュージシャンもたくさんいる。

喧嘩やいざこざは基本、周囲の人が介入するし
ベビーカーや大きい荷物の時も自然と周りの人が手伝う。

いろんな場所で普通の人がマナーの悪い人を注意する姿を
なんども見かけた。

電車は自転車を乗せるスペースが多く取られていて
犬も一緒に乗ることができる。

行政殺処分はゼロ、ペットを飼うには資格がいるし、
ペットは皆しつけをきちんとされているから
ノーリードで車の行き交う通りを散歩している。

空港の中やレストランに入るのにも驚いた。

(※殺処分ゼロというわけではないようです。
ただ見習う点は多々あります)

ベルリン在住の友人に聞いてみると、
基本的にこちらはすべて自己責任で成り立ってると。

ドイツ全体のことはわからないけれど
ベルリンは25歳〜30歳の人口が増加している新しい街。

アーティストの移住や支援も多く
それに合わせたシステムがとにかくかっこいい。

グラフィティーのこんなに似合う街って他にない。

テクノ発祥の地と言われるのが来てみるとよくわかる。